人は見かけとは違うモノ

昔からよく言うでしょ。
私はねえ、ここ最近、特にそう強く思うのです。
振り込め詐欺、とは違いますけど、一般にいう詐欺師と呼ばれる人種は
すべてこの法則に当てはまるんですよ。見かけは凄く良い人に見える。
一度でも詐欺にあった事のある人の場合には、そんなに良い人には見えないのですが、
そういう不幸な目に遭った事のない人には、どうも詐欺師風情は「凄く良い人」に
見えるそうです。なんなんでしょうね、この差は。


で、詐欺師とまではいきませんけど、世の中には「妙に人気のある人」というのがいます。
特に悪い事をやらなければ実害はないわけなんで、とやかく言うつもりはありませんが、
ただ闇雲に、盲信的にそういう人の言うこと、やる事を信じ切るのは如何なものかな、と。


私の周りにもいるんですよ、そういう「人気のある人」が。そしてそれに群がる人々が。
もうそれは一種の「教祖と信者」の関係に近い。凄いですよ、その程度が。
このあいだ聞いた話だと、彼らの「教祖様」は釣りが唯一の趣味らしいのです。
それ以外には全く趣味がない。まあ、よくありがちな話なんで、それ自体は不思議ではありませんでした。


しかし情報屋の話では、釣りが趣味の割には休日はほとんど出掛けないで家に閉じこもっているのが
真相らしいのです。実際に釣りに行くのは年に2,3回程度。ま、それもあっても良いでしょう。
ところが、どこでどう間違ってしまうのか、信者に掛かるとその話が大きく増幅される。
フィッシングの腕前は「日本一」。海釣り、渓流釣りなど釣りに関してプロ級の腕前になるんですね。
実際はバス釣りしかやらないのに。しかもバスを放流してる湖の岸から絶対離れない。
本格的なバス釣りの人は、小さいモーターボートやらを使ってポイントを移動しますよね。
あれは「危険だから」絶対岸から離れないんだそうです。


危険だから、という理由で海釣りなんかも当然行かない。渓流も場所によっては滝なんかあるから
危ないしね。信者はそういう事情をまったく知らないくせに、頭の中で勝手にイメージを
ふくらませてるんでしょうね。さらに最近では、なぜか信者の頭の中では教祖様はスポーツ万能選手
になってるのです。なぜかサッカーなんですけどね。サッカーお上手なんですよね?
って言われて答えに詰まってしまって、でも体裁を繕うために「できない」とは言わないで
話をうまい事すり替えたそうです。


普通の人なら「この人、ホントはサッカーできないな」って気が付くんですけど、
信者は全然気が付いていなかったそうです。一応「サッカーできないんじゃないの?」
って言ったら、「きっとお忙しいので最近は、やってないのよ」って言ってたそうです。
「やらない」のと「できない」のは全然違うのにね。信者恐るべし。


きっとこういう人が「おれおれ詐欺」とかにダマされちゃうタイプの人なのかもしれません。
根拠もなく、闇雲に他人を簡単に信じちゃう。まあ私のように、こうして他人を疑ってかかる方が
こういう人よりも「汚れた人間」「不純な人間」なんでしょう。それは認めます。でもねえ、
ダマすよりダマされる方が良い、って思っているうちは良いですけど、本当にダマされた時は
すっごく心が痛むんですけどねえ。こういう人たちがダマされた時の心痛を想像すると、
なんか可哀想です。まだダマされたりしたわけではないんですけどね。余計なお世話ですが、
人は、本当に見かけとは違うモノ。良い意味でも悪い意味でも、です。